東京都庁一類B・土木に合格した時の実体験を踏まえて、試験や面接について解説します。
東京都庁は、土木職の公務員を希望している場合、国家総合職、国家一般職、県庁の試験日程と異なっているため、併願で受験する人が多いです。
私も東京都庁、国家一般職、県庁を併願で受験しました。
それでは、解説していきます。
都庁の採用試験
当時、都庁を受験しようと調べていると、たくさんの受験の仕方があり、何を受験していいのかわかりませんでした。
都庁の採用試験は、一類A、一類B(一般方式)、一類B(新方式)、二類、三類、障がい者採用選考、キャリア活用採用選考の7種類あります。
7種類もあると何を受験していいのかわかりませんよね、、、
大学卒業の場合、一類A、一類B、一類B(新方式)を受験することが多いと思います。
- 一類A:24歳~31歳(大学院修士課程修了程度や専門分野のある人)
- 一類B(一般方式):22歳~29歳(大学卒業者や卒業見込み程度)
- 一類B(新方式)22歳~29歳(大学卒業者や卒業見込み程度)
「採用年齢だけが違うの?」と思うかもしてませんが、受験内容も変わってきます。
一類A
一類Aは、都庁の試験の中で代表的なものであると同時に、最も難易度が高い試験です。
採用人数が少ないため、倍率(5倍~10倍)はかなり高いです。
筆記試験では、大学院修了程度の問題が出題されます。年齢によっては、一類Bとの併願が可能です。
一類B(一般方式)
一類B(一般方式)は、都庁の試験の中では中核的なものにあたり、採用人数が一番多い試験です。
採用人数が多いため、倍率(3倍程度)は一類Aよりは低いです。
私は大学の土木系の学科に所属していたため、年齢も採用要件に満たされている一類B(一般方式)の土木(技術)を試験を選択しました。
採用人数も多いため、大学時代バイトに明け暮れ、落ちこぼれて勉強ができない私でも運がよければ合格するかもしれないという期待からです。
落ちこぼれといっても、ぎりぎり留年にならない程度には頑張りました。下級生と授業を受けながら、、
話が脱線しましたが、大学卒業者や大学卒業見込者はこちらの試験が適切かと思います。
一類B(新方式)
一類B(新方式)は、プレゼンテーションやグループワークなどの学力以外の部分に重点を置いた試験です。
採用人数は少なく、倍率(2倍程度)も高くはありませんが、試験レベルは高いです。
私は、プレゼンテーションなどは苦手のため、こちらについては試験内容を調べもしませんでした。
「学力以外の部分に重点を置く試験」となっていますが、そもそもプレゼンやグループワークできる人って学力も高いと思うんですがね、、、
採用後の取り扱いは、一類Bと同等のようです。
その他
一類以外に二類、三類、障がい者採用選考、キャリア活用採用選考は、ざっと下記のとおりです。
- 二類:20歳~25歳(短大卒程度) ※地方公務員試験の中級に相当
- 三類:18歳~21歳(高校卒業程度) ※地方公務員の初級に相当
- 障がい者採用選考:18歳~39歳(高校卒業程度) ※事務のみ
- キャリア活用採用選考:59歳まで(社会人レベル・院卒5年、高卒11年以上が目安)
試験の概要
私は、先ほども述べたとおり、一類B(一般方式)の土木を受験しました。
試験は、1次試験と2次試験があります。
1次試験

私が受験した時の1次試験は5月初旬でした。
試験内容は、
- 教養試験:2時間30分(40問・五肢択一式)
- 専門試験:2時間(5題中3題選択・記述式)
- 論文:1時間30分(1題)
土木の試験だから教養試験の勉強はやりたくありませんでしたが、ある程度点数をとらないと足切りで合格できないと聞いたいたため、勉強しました。
(事務の教養試験のボーダーよりは低いです。)
私は公務員講座を受けるお金が学生時代なかったため、独学で勉強しました。土木の受験を受ける周りの人も独学でした。
教養試験の問題で出題数が多いのは、「数的処理」、「判断推理」、「文章理解」です。早めに手をつけた方が良いでしょう。
私は5月に試験がありましたが、教養の科目に手をつけたのが、3月であったため、遅かったと思います。
4月に模擬試験を受けましたが、なんと40問中正答が12問、、、20問は正答しておかないとまずいという雰囲気でした。
え、これは試験に落ちて卒業したら「無職」か、、、と試験1ヶ月前で焦りました。
ここから、本当にやらなきゃまずいと思い、教養科目の勉強時間を増やし、数的処理、判断推理は継続的に行い、試験前に暗記科目の現代社会や歴史などの科目をたたきこみました。
専門試験は、大学の授業の内容をしっかり勉強していれば解ける内容だと思います。
そのため、専門科目についてはひたすら同じ問題集を何回も解きました。
論文は、試験2週間前くらいから、過去問の出題内容を調べ、ある程度傾向をつかみ、問題を想定しておきました。
私が受験する試験会場は、早稲田大学西早稲田キャンパスであり、住んでいた場所からある程度距離があったため、友達1人と試験会場近くに前泊しました。
友達とは相部屋でした、、、

宿泊したのは新宿ワシントンホテルです。(学生にしては良いところに泊まりました)
当日は、試験会場に早めに行き、会場の雰囲気などを確認しました。

教養科目は、模擬試験のレベルと同等でした。4月に受けた模擬試験の時よりは手ごたえありました。
分からない問題は適当に選択して答えましたが、、、
専門科目は、5題中3題選択だったのですが、なんと解いていた問題集と同じ問題が出題されました。
その問題だけは解けた自信はありましたが、他2題は解けていなかったと思います、、、
論文は、あまり覚えていませんが、文字数は埋めました。
試験自体は緊張感がありました。緊張していたため、教養科目の受験中にトイレに行きたくなり、手を挙げてトイレに行きました。
トイレに行った後も受験することができたため、良かったです。
2次試験

私が受験した時の2次試験は7月下旬でした。
試験内容は、
- 口述試験(個別面接)
試験対策は、他に併願していた試験がすべて終わった7月に入ってから行いました。
都庁の面接についてグーグルで調べると、自己PR1分間をやることがわかり、口頭で1分間になるように文章を考えようとしました。
自己PRを話すのは、皆さん得意ですか?

得意な人もいると思いますが、私は何をPRすれば良いのかわかりませんでした。
そのため、友達に自分の良いところと悪いところを聞き、構成とかは、グーグルで調べて、なるべく理解してもらえるような文章をつくり、暗記しました。
試験会場は、江東区にあるテレコムセンターでした。そのため、試験前日は東京に前泊をしました。

試験の待合室には、たくさんの受験する人が控えていて、一類Bということもあって、学生が多いイメージでした。
試験自体は、順番が回ってきて小部屋に通され、面接官が3人と面接をしました。
面接で聞かれた内容は、
- 緊張しているか
- どこから来たのか
- 自己PR1分
- 大学でやっている研究内容
- 大学の研究をどのように活かせるか
- 都庁に入庁してやりたいこと
- 事業をやらなければいけない時に反対された時の対応
- さらに反対された時の対応(具体的に)
- 大学で頑張っていること
- これまでに大変だったこと、それをどのように乗り越えたか
- 部活などでの立ち位置(リーダータイプか支えるタイプなのか)
- 都庁が第一希望なのか
このような内容をおよそ20分で受け答えしました。
正直な感想としては、圧迫気味の時間帯もあったように思います。とりあえず詰まらず乗り切れました。
結果
東京都庁一類B(一般方式)土木の採用試験結果は、「合格」をいただきました。
- 結果:合格
- 得点:506点
- 順位:182番/294名中
- 区分:土木
- 年齢:22歳(大学4年)
- 性別:男
という結果になりました。順位は半分より下でしたが、合格はできました。
まとめ
一類B(一般方式)土木を受験してみて感じたことは、
- 採用試験情報はしっかり確認し、自分にあった試験を選ぶ
- 試験日から逆算して勉強の計画を立てる
- 教養科目は、早めから対策する
- 専門科目が大学の講義のほぼ範囲内(土木)
- 専門科目の出題は既存の問題集から出ることがある
- 可能であれば一度模試を受ける
- 自己分析は他人に聞く
- 面接は圧迫に近い
一類B(一般方式)の土木を受験してみて、採用予定人数の3倍を採用予定者(2次試験合格者)として確保しているため、比較的受かりやすいのではないかと思いました。
もし、都庁の土木職を就職希望する方の参考になっていただければ幸いです。
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